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大阪のちらし寿司
村上春樹のエッセイ集「村上ラヂオ」の中に関西のちらし寿司のことが書いてあり、
大阪に行ったら必ずちらし寿司を食べようと心に決めていた。
天保二年に松屋町で魚河岸を営んでいた竹蔵さんから始まったお店。
街で愛され続けてきたシミが沢山ある佇まいの店内で、何だか気分は「孤独のグルメ」の井之頭五郎に。
名物の上ちらし寿司をいただくと、本に書いてあった関西風ちらしのように
華やかで心踊り、お腹もしあわせ一杯。
お昼時をずらして行ったので店内は僕ひとり。
額に飾ってあった古い地図のことを店の女将さんに尋ねたことが事の発端で
お店の昔話に始まり、戦争で焼け野原になった大阪の街のこと、お寿司の味の伝承にまつわる内輪話と、
そんなことまで聞いていいの?と言うことまでまぁ〜たくさん話を聞かせてもらった。大阪弁も胸一杯。
会話中も出前の棒寿司を作る職人さんの手は止まらず、その所作を観るのも楽しくて、
気づけば2時間以上も経っていて帰る時間に。
他に観光する時間もなくそのまま新幹線で博多に戻ってきたけれど、
賑やかな大阪サウンドをたっぷりと浴びて笑って、何かすごく得した気分。
本当に楽しかった。また行きたいな、大阪。