問いかけること Mar 18, 2016
「自分の足元をずっと掘っていくと、地球の裏側に突き抜ける。
それが本当のグローバルだ。」
作家の黒田征太郎さんから聞きました。厳密には、違うかもしれませんが、
こんなニュアンスの言葉だったと記憶しています。
20代初めで、当時勤めていたデザイン事務所でお話を聞いて
あまりピンときてない残念な自分がいました。
若い頃は仕事を最優先して、
スキルアップの為にひたすら、上なのか前なのかを目指していたように思います。
その道しかないもののように。でも何かが違う。
そうして自分ができることを少しづつ確かめながら長く歩く途中、
あの東日本大震災は起こりました。
その衝撃は今までの価値観が全て崩れる出来事で、様々な問いが自分の中に生まれてきました。
何のために働くのか?本当の豊かさとは?経済成長の先にあるものは?家族とは?教育とは?常識とは?
問いに対して考え続けることで、暮らしと仕事と両方を大切にするようになり
これまで敷かれていたレールから降りて、新たに自分たちでレールを作りたくなってきました。
自然の中に身を置いたことも大きな意味を持っていて、
経済(お金)ではなく、自然を軸にした価値基準が生まれてきています。
(経済活動を放棄したということではありません。)
お金という催眠術によっ、人は自然から随分遠く離れた所まで来てしまっているんだと。
それは田舎に住んでいても同じこと。
お金で解決できることには限りがあるので、自分を中心に人やと自然との関係性を深め
自分の足元を掘り下げていきたい。
そうしたら本当に地球の裏側に突き抜けことになるかもしれません。
「問い」の先にあるものを誰かと一緒に見つづけていきたいです。
どうにもならないことが多すぎるけど、それが楽しい。
毎朝違う表情で迎えてくれる光。