ネーミングとロゴ
高知で紙漉の修行を経て、紙漉の技術はさることながら、
原料から漉き方の知識や新しい事に柔軟に対応できる力がある、漉き手の前田さん。
七山で工房を構え3年になるのですが、今まで、その技術や能力を十分に発揮出来る機会に
巡り会えていない現状があり、この現状を何とかしたいと相談に来られました。
彼の紙に最も必要なのは、表現者との出会いです。
デザイナー、建築家、アーティストなど、紙で何かを創造してくれる人の
「こんな紙をつくりたい」という声こそ、彼の求めるものです。
屋号は和社という名前だったのですが、
もっとコンセプトを凝縮し、自分が何であるかを明確に伝えた方がいいので、
話し合った末、「紙漉思考室(かみすきしこうしつ)」としました。
ロゴデザインは、
紙漉思考室がデザインをするのではなく、紙をつくるところなので、
マークや過剰な表現を抑え、ロゴタイプのみを作ることに。
ディレクション・デザイン_前崎成一
Jul. 2010