手間暇ものの包み
蒜山耕藝のみなさんとのお付き合いは4年ほどになります。
パッケージデザインは、何を商品にしていくかという話し合いから関わらせていただいてます。
それは、蒜山耕藝はじまってから定期的に通いながら
しぜんと作物のできる様子や収穫したものから湧き出る「つくりたい」というものに対して、
活動のペースをみて話し合い、商品作りは進められてきました。
米作りが軸の蒜山耕藝は、まず初めに米袋からはじまり、◯餅、麦湯、あられと
収量が確保できる物に対してしっかりとパッケージデザインを施していきます。
初年度は、どれくらいの収穫や売上が見込めるかわからないので、
必要最小限の簡易的なパッケージ状況を見て、翌年にギフトにもできるようなものに
仕上げていきました。
「ギフトとしてプレゼントされた商品が美味しかった」と言って、リピーターになるお客さんも少なくないそうです。
収量が少なく、まだパッケージをするまでにはない美味しい商品もあります。
それは、蒜山耕藝の食卓である「くど」で販売されていますので、ぜひ足を運んで味わってください。
蒜山耕藝の加工品は、素材となるお米や麦づくりにとても手間がかかります。
だから、その素材の良さをしっかりと引き出してくれる業者さんを探され、
丁寧に非効率な方法で、商品にしてもらいます。
加工品ではなく「手間暇もの」と言いたくなる美味しい商品たち。
その包みだから伝えたいことは沢山あるけれど、その言葉を濾して純度を高め、
ストレートに届くように素描のような商品名とコピーのみで、
シリーズ化していきました。
ロゴマークから、商品まで一連の統一した手書き書体によって、
蒜山耕藝のアイデンティティーをつくています。
今年も、◯餅、麦湯、あられと注文受付がはじまっています。
売り切れてしまうので、早めに注文してご賞味ください。
ディレクション・書・デザイン_前崎成一
2013-2015