9月13日・14日の2日間、西南学院大学商学部経営学科経営学コース主催の
集中講座をプロダクトデザイナーの坂下さんと一緒に受け持たせていただきました。

「さかさ仕事講座」という名前からお察しの通り、よくある就職活動セミナーではなく、
大学に入り3年生くらいから就活して卒業後には会社に入社するという常識に対して、
少し立ち止まり「そもそも何のための仕事なんだ？」「じぶんは何をしたいんだろうか？」などと
内面に問いかけていく講座です。
つまり、How to型ではなくConcept work型。

今回お声がけいただいた齋藤教授とはnomado designの蔵谷さんからのご縁。
会社勤めでなく自分なりのやり方を生業にしている職種に興味を持たれていた齋藤さんに、
昨年坂下さんと僕をつないでくれたことがことの始まりです。
これまで何度も内容を打ち合わせながら企画して臨んださかさ仕事講座は、
手を動かしデザインしプロダクトを作って販売までするデザイナーの坂下さんと、
依頼主の本来あるべき姿を現しブランドづくりをする僕と
それぞれ違った角度からデザイン思考のアプローチで、
学生たちの本質的な部分へ問いを投げかけていくことになりました。

1日目は自分の好きなものを他人が分析し、知らない自分に出会うグループワークと、
講師デザイナーの仕事紹介後のディスカッション。
2日目は、輪になって一問一答形式で講師が事前に用意した質問に答え、
意見を交わしていくディスカッションと、自分とは？仕事とは？とをまとめ
半歩先の未来図を発表するものでした。
両日とも、昼食時間や講座後そして最後の打ち上げにも熱心にいろんなことを
尋ねてくる学生も少なくなく、たくさん話をすることができました。
また、講師二人とも西南大学と福岡大学の商学部を卒業しているということもあって、
身近にこれまでとは違う選択肢もあることを示せたのではないかと思っています。

就職活動中で、自分に合いそうな職種を何択かで選び面接を受けることへの疑問。
就職が決まっても、いろんな挑戦をしたいし自分らしく輝きたい。
だけど、本当は何がしたいのか分からない。
今はまだ大学に入ったばかりで、就職も実感が湧いていない現状。などなど。
学生それぞれの考え事に対して、答えを出すことは決してないのですが、
そのことに対峙する状況を作り、今どこにいるのかを知る手助けが
この2日間でできていれば幸いです。

これまで、答えのある勉強に慣れすぎた日本では、
なんでもかんでも直ぐに答えを求めがちです。
常識に疑いを持つことや問いを見つけそこから学ぶことが、とても重要な気がします。
「さかさ仕事講座」を終えてからが問いの始まり。
また、どこかで少し成長した学生たちと話をする縁ができたら嬉しいです。

ご一緒した坂下さん、この機会を与えてくださった齋藤教授に心から感謝します。